株式会社エンパワー21は2023年4月より社名変更しました
株式会社 接遇コミュニケーション
受付時間 | 平日9:00〜17:00 土曜・日曜・祝祭日は除く |
---|
壁掛けの鏡が欲しくて、インテリアショップを見つけるとお店に入り、鏡を探すことが続いていました。そしてようやくお気に入りの鏡をある店舗で見つけました。
しかし、その鏡は卓上型のようで、写真立てのように机の上に立てかけられていました。
ですが、私は壁につりさげて使いたいと考えています。
壁掛け型の鏡も売っていますが、その卓上型の方がデザインが素敵です。
そこで、スタッフの人に相談してみました。
「これを壁に掛けて使いたいのですが」すると、その店員さんは鏡を手に持って、どうすればつりさげられるかと考えながら、鏡の裏を見たり、重さを確かめたりしていました。
「壁に掛ける場合は、けっこう重さがありますので、備え付けの金具に掛ける方がいいと思います。金具は付いていますか?」「はい、ついています」と私はこたえました。
しばらく二人で鏡を手にとって、どこをつり下げればよいかなどをあれこれ検討していました。そして、私がこれを買おうとほぼ決定した矢先に「何かあった場合は、こちらでは保障いたしかねます」と言い出したのです。
私は急にその店員さんとの心理的な距離を感じ、思わず「保証してくれなくてもいいわよ」と言ってしまいました。
すると店員さんも「床などに落ちてしまった場合、傷がつくといけませんから・・・」と言ってましたが、そうであれば最初から少し言い方を工夫したいものです。
お店としての立場を守ったり、クレーマー対策としてこのような言い方をしたのかもしれませんが、これでは長期的なお客様との信頼関係を築くことは難しいでしょう。
このような場合は「重さがあるので床などに落ちて、傷がついたりしなければいいのですが」とお客様の立場に立ちながら、もしもの場合のリスクをお伝えしたいものです。
今の時代、保身に走りたくなる気持ちもわからなくはないのですがそれは最終手段です。
常にお客様の立場になり、どうすればお客様の望みをかなえることができるのかを第一に考えます。
そして、リスクを考えたり、提示したりしながらもお客様が最終決定を下せるようお手伝いをしましょう。
(2012年12月 近代消防社)
(2011年 一般社団法人日本監督士協会 発行)