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株式会社 接遇コミュニケーション

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なぜ、消防組織にパワハラが起きやすいのか

消防組織においてハラスメント撲滅に向けた具体的な取り組みが強化されたのが令和元年(2019年)とうかがいました。

ハラスメント撲滅の取り組みが強化されて今年で7年目をむかえますが、いわゆるあからさまなパワーハラスメントは減ってきてはいるものの、モラルハラスメントと言われるものがあったり、また、パワハラと言われたくないので指導できなくて困るという声を耳にします。

パワーハラスメントとモラルハラスメントの違いは、あるような、ないような…重複する部分もあるのが現実です。
一応、定義としては、パワハラは上司や部下、先生と生徒、というように立場の優位性を利用して、相手を精神的に追い詰めたり、身体的な攻撃(暴力を含む)をすること、そして、職場に限定されることが多いとされています。

一方でモラハラは、職場だけでなく家庭でも行われることがあり、立場の優位性に関係がない。そして、主に精神的な攻撃のみとされています。おそらく家庭内のモラハラで暴力があれば、それはDV(ドメスティック・バイオレンス)になるのでしょう。

モラハラは、簡単にいうと「いじめ」ということもできると思います。単純に、嫌いだからその人だけ無視する、避ける、情報を与えないというなどがあります。暴言や過度な非難だけではなく、噂話をして相手の尊厳を傷つけるようなことも含まれます。

ここで本題に入りますが、なぜ、消防組織にパワハラが起こりやすいのかと言えば、上下関係が厳しい上に、業務が指揮命令で動くということに由来すると思います。また、現場においては、一大事になるような間違いを起こさないように、上司が部下を厳しく叱責することもあるでしょう。

ただ、それは、現場業務や本番さながらの訓練においては、厳しい叱責や時には、事故や怪我などを避けるために相手を突き飛ばすなどの行為があるのは仕方がないと思います。前提は、そうしなければ大事故や大怪我につながる可能性があった場合は、パワハラにはならないと思います。

しかし、現場を離れた場所で、指導という名目で、「このくらいのことをさせないと相手のためにならない」という勝手な大義名分を掲げて、理不尽な行動をさせたり、突き飛ばしたりするのは、パワハラになる可能性が高いでしょう。

人が育つ時には、時間がかかる場合もありますし、個人差があるものですから、出来が悪いからといって極端に厳しい叱責や指導をすることは、今の時代には合わなくなってきています。昔は、理不尽なことをさせられたり、厳しい叱責、暴力的な指導もあったと思います。しかし、それは、昔だから許されたことであり、今は倫理的にそのような行為を無くそうとする社会になってきたということです。

ですから、消防だからこのくらい厳しいのは当たり前とか、命を張った業務があるのだから、甘いことを言ってたら組織が成り立たないと言わんばかりの行き過ぎた指導は、やめないと時代に取り残されてしまうでしょう。

できない人に、厳しい指導をするにしても、指導者と本人が事前に指導内容を共有し、これができるようになるためには、このような指導や訓練が必要であるとお互いが認識した上で(上司も認識している)厳しい指導を行えば、パワハラと言われることはないでしょう。

 

 株式会社 接遇コミュニケーション 
 代表取締役 能勢みゆき
 

著書紹介

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接遇コミュニケーション

(2012年12月 近代消防社)

上手な自分の見せ方

(2011年 一般社団法人日本監督士協会 発行)

著書