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株式会社 接遇コミュニケーション

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カスタマーハラスメントについて思うこと

約25年以上にわたり接遇マナーやビジネスマナーを指導させていただき、そして近年はカスタマーハラスメント研修の講師をご用命いただくことで接遇(接客)について思うことについて書きます。

30年ほど前、接遇やマナーというと一般的にいは、
航空会社の客室乗務員やホテルスタッフ、受付、銀行などの接客が良いとされていました。

そして現在では、多くの店舗スタッフは、物の受け渡しを両手で行い、敬語を遣い、笑顔で丁寧な接客をするようになりました。このような接客の基本から、高度なクレーム対応ができるまでスキルアップしてまいりました。

そのような中、常識が通じない、お客様だからといって理不尽なことを要求してきたり、感情をぶつけてくる人・・・つまりカスタマーハラスメントが横行してきたと思います。

カスハラをする人からすると、自分は客の立場であり、スタッフはこちらを攻撃してくることはないから何を言っても大丈夫と安心していたのかもしれません。
また、スタッフは、お客様を怒らせてはいけない、不快な思いをさせてはいけない、お客様の要求を叶えなければいけない・・・という思いで懸命に対応してきたのがここ15年ほどの期間だと感じております。

その間、理不尽な顧客を担当した担当者が2人とも休職してしまい、そこに自分が配置されてしまったと青い顔をしてクレーム対応研修に参加したかたにもお会いしました。

そして2025年に東京都をはじめ数件の都道府県でカスタマーハラスメント防止条例が施行されました。ですから、今後は企業は万策尽くして途方に暮れてしまうようなことが減っていくでしょう。理由は、カスハラと認定した後は、カスタマーハラスメントとして対応していけばよいからです。

ここで非常に大切なことがあります。企業側の従来どおりの対応をしないでカスハラ認定してしまうことです。企業側(スタッフ)が今までどおりの丁寧な接客、クレーム対応等をしているにも関わらず、カスタマーハラスメントとされる行為が見られたら、カスハラとして認定することが重要です。

私たちが積み上げてきた接客スキル、応対力があるからこその「カスタマーハラスメント」であり、カスタマーハラスメント防止条例に守られているからと、企業側がずさんな接客をしていたら、磨き上げてきた接客スキルは元の木阿弥になってしまうでしょう。

 株式会社 接遇コミュニケーション 
 代表取締役 能勢みゆき
 

著書紹介

あなたを幸せにする
接遇コミュニケーション

(2012年12月 近代消防社)

上手な自分の見せ方

(2011年 一般社団法人日本監督士協会 発行)

著書