株式会社エンパワー21は2023年4月より社名変更しました
株式会社 接遇コミュニケーション
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ルームサービスを運んできたスタッフが、部屋に入ろうとする時に見せた行動が、なんと、忍者のごときサササッと1〜2秒で革靴を脱いだのです。
出張先でルームサービスを頼みました。
男性スタッフが、ワゴンで食事を運んできてくれましたが、部屋には入ってほしくなかったため、「自分で中に入れます」と伝えたところ、「いえ、私がお入れいたします」と言いながら、まるで忍者のごとく、ササササッと廊下で革靴を脱いでしまいました。
なかなか、押しが強いため「自分で中に入れたいな」と再度伝えたところ、部屋の中に入るのを諦めてくださいました。そのスタッフは、お客様の手をわずらわせてはいけないという責任感で、お部屋の中まで自分が運ぼうとしていたのだと思います。
その姿勢は、大変ありがたかったのですが、驚いたのは、靴を脱いで部屋に入ろうとしたことです。
私が、靴を脱いで入るように言ったわけでもなく、無言の圧力をかけたわけでもありません。
それに、私は、スタッフが”くつした”で部屋に入ることのほうが嫌だと感じました。
また、まるで私が靴を脱ぐことを強要したかのような気持ちを勝手に感じてしまい、これから食事なのに
気分が落ち込みました。
チェックアウト時にフロントスタッフにことの顛末をお伝えしたところ、「お客様の中には、部屋に入るときに、靴のまま入るのは失礼だとおっしゃるかたがいるため、当ホテルはお部屋に入る時は靴を脱ぐのがスタンダートなのです」と言われました。
色々な考えがあるのは否定しませんが、私が感じたことは、それをスタンダードにするのであれば、靴を脱ぐ時は、もう少し優雅に脱いで欲しかったということです(笑)。また、できればお部屋に備え付けてあるようなスリッパに履き替えて入室するのも良いかと思いましたが、靴を触ったり、スリッパに手を触れることのほうが衛生的にも気持ちが良いものではありませんね。
いずれにしても、靴を脱いで部屋に入ろうとしたルームサービスは初めてでしたが、色々なご要望に対応する時には、お客様のご要望と自分たちのサービ基準をマッチさせて決して品位を落とさないような行動をすることがポイントだと思います。
(2012年12月 近代消防社)
(2011年 一般社団法人日本監督士協会 発行)