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近年、残念に感じる温泉があるのでそちらについてまとめます。仕事柄、地方に伺うことが多くあります。時間的に余裕があれば、温泉が好きなので温泉地に立ち寄ります。
温泉の成分や俗にいう「お湯が良い、悪い」ということではなく提供の仕方を残念に感じる温泉が以下です。
*温泉が出てくる「湯口」のお湯が流れていない温泉
*風呂釜の湯量の調整ができない(足し湯ができない)
温泉の湯の節約なのでしょうか?いくつかある湯口のお湯が全く流れていない温泉がありました。
また、循環も止まっているようで表面は、垢やゴミがうっすら浮いていました。
また、「風呂釜の湯量の調整ができない」というのは、石窯風呂のような温泉で足し湯ができない温泉です。一定水量と温度は保っていますが、客が自由に足し湯ができません。
いずれも温泉を存分に堪能した感じがしませんでした・・・それは、家で入るお風呂と一緒だからです。
温泉は、家風呂とは違い、お湯が豊富に流れ出ているからこそ、そこに価値を見出します。
湯船に浸かると「ざぶーん」とお湯が溢れる・・・それこそが温泉の醍醐味ではないでしょうか?
それを経費節減、温泉の湯節約なのかはわかりませんが、湯量が一定に保たれていて流れ出ていないため、
(浴槽内で循環はしているのかもしれませんが、)他の温泉と比較してもお湯の汚れがとても気になりました。
その点、源泉掛け流しは温泉の満足度が高まります。
綺麗なお湯が豊富に湯口から出ていて、湯船から常に温泉が溢れ出しています。
つまり循環がなされています。
水も空気と一緒で、循環していることで清浄を保つことができます。
また、循環しているということはエネルギーが動いている、つまり澱んでいないということです。
循環していない温泉は、池の水と一緒です。
毎日、お掃除をしているのかもしれませんが、温泉を売りにしているのであれば、お湯はできれば掛け流し、または循環をさせることで、清浄さと高いエネルギーを保つようにしていただきたいと思います。
(2012年12月 近代消防社)
(2011年 一般社団法人日本監督士協会 発行)